キャンプ初心者のかたに知って欲しいテントの特徴・選び方
キャンプには様々な種類のテントがあります。
たとえば、ドーム型、ツールーム型、ティピー(ワンポールテント/モノポールテント)型といったテント。
どのテントにも長所があり、短所があります。
基本的には自分のキャンプのやり方にあったものを買えばいいのですが、
はじめて買う時って、どれが自分にあっているかわからないんですよね……。
アウトドアショップで聞くと、無駄に高いものを進められたりしますし。
ほんとに、はじめて私が訪れたアウトドアショップの店員に
「そんな構造複雑なもの、初心者って言っていた私に本当にあっていると思っていたのか」と聞きたいです。
建てるのめっちゃ苦労しました。
この記事では、はじめてキャンプ用テントを買うかた向けにテントの種類と特徴を紹介します。
さらに、テントを購入するときに、どういうところに注目すればよいのかという選び方・ポイントを説明します。
なお、わたしはテント選びにおいて、デザインより実用性と耐久性、キャンプでの快適さを重要視します。
これは自然が好きなので、設備があまりないある程度過酷な環境でキャンプするためです。
なので、この記事も、
- キャンプでは自然を満喫したい
- 少々むちゃな使い方をしても大丈夫なテントが知りたい
- 設営が簡単で、メンテがある程度適当でも長持ちするテントの選び方をしりたい
というかた向けになっています。
グランピングやおしゃれなキャンプがしたいかたにはあまり参考にならないかもしれません。
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主なテント3種類(ドーム型、ツールーム型、ティピー(モノポールテント)型)の特徴比較
テントには主なものとして、ドーム型、ツールーム型、ティピー(モノポールテント)型といった種類があります。
それぞれ、以下のような特徴があります。
ドーム型
丸めのフォルムで、どの方向から風が来ても安定して受け流す事ができる。
【メリット】
【デメリット】 |
|
リビングと寝室の2つの部屋が一体化したテント。
【メリット】
【デメリット】 |
|
ティピー(モノポールテント)型
1本のポールで建てるテント。トンガリ屋根が独特の存在感がある。
【メリット】
【デメリット】 |
オードソックス&コスパのドーム型、快適性のツールーム、デザインのティピー(モノポールテント)型という感じです。
この中から、自分のキャンプスタイルにあわせてテントを選んでいきます。
はじめてキャンプ用テントを購入するときの選び方・ポイント
では、はじめてキャンプ用テントを買う方はどう選べばよいのか。
ポイントは4つあります。
- 設営の楽さ
- 快適さ
- 耐久性・耐水性・耐風性
- 価格
※デザインもポイントの1つなのですが、個人の好みが大きく影響しますので、ここでは省きます。
ポイント@ 設営の楽さ
テントをはじめて購入する方には非常に重要です。
なぜかというと、テントの設営はなれていないと意外と大変なためです。
せっかくキャンプ場についてテンションが上がっている中、
テント設営などまどろっこしいことにできるだけ時間を取られないほうがキャンプは当然楽しめます。
また、テントの設営になれていないと、ポール(テントを建てるための支柱)がうまく組み合わさってない状態で無理矢理建てようとしてしまいます。
結果、ポールに無理な力がかかってしまい、ポールがぽっきりと折れてしまうことがあります。
折れてしまってはあとの祭り。もう新しいテントを買うしかありません。
実際、私ははじめのころに、無理矢理テントを立てようとしてポールをぽっきりやってしまいました 泣。
このため、まずは設営が楽なテントを選ぶべきだと思います。
ポイントA 快適さ
快適さを左右するものには、次のようなものがあります。
- 広さ
- 汚れにくさ(≒虫対策のしやすさ)
- 通気性
広さ
4人で使うのでしたら、270cm×270cmほどは欲しいところです。
ポイントとしては、人が寝っ転がるスペース+荷物を置けるスペースがあるか、と考えて大きさをシミュレーションすることです。
汚れにくささ(≒虫対策のしやすさ)
テントの入り口が二重構造(入り口を閉じるジッパーなりが1つではなく複数ついていること)であることや、テント入り口にキャノピー(小さい屋根)がついているかという点を見ます。
なぜかと言いますと、キャンプをすると、どうしても服に、身体に汚れが付きます。雨が降ると水に濡れます。
また、キャンプ場には虫がいます。
これらをできるだけテントの中(特に寝るスペース)に入れない方が快適です。
ジッパーが二重になっていれば虫が入りにくく、キャノピーがあれば、そこで汚れや水を落とせます。
このためにテントの入り口が二重構造(入り口を閉じるジッパーなりが1つではなく複数ついていること)であることや、テント入り口にキャノピー(小さい屋根)がついていることが必要になります。
通気性
見るポイントとしては、空気を通すメッシュが多くあるかどうかです。
なぜなら、テントの生地は雨を弾くため、空気をほとんど通さないようになっています。
冬用テントなどを夏場に使うとテントの中がサウナのようになります。
このため、テントを選ぶ際には、そのテントが夏にも使えるか?冬の本格的なキャンプ用か?見る必要があります。
基本的には入り口以外の箇所に風の通るメッシュがいくつもあるものを選べば大丈夫です。
※GWなどの涼しい時や、高原でしかテントをしない!というかたは通気性はそれほど重要視しないでも大丈夫です。
逆に、春の渓谷キャンプや高原キャンプなどは寒さ対策が重要です。寒さ対策については寝袋などで。
快適さのまとめ
広さ、汚れにくさ(≒虫対策のしやすさ)、通気性があわさって、快適さは決まります。
広さと入り口の構造、メッシュはチェックしてみてください。
ポイントB 耐久性・耐水性(耐水圧)・耐風性
ホームセンターなどの安物テントとコールマン(※アウトドアブランドの1つ)などの
キャンプ用テントで差がでるところがここです。
耐久性
一般的なアウトドア用テントであれば問題ない箇所ですが、一応注意が必要です。
なぜなら、はじめてテントを建てるときはどうしても多少ポール(支柱)に無理な力をかけがちなので、安物のテントを買うとすぐに壊してしまうからです。
また、最初は大丈夫でも、太陽光にさらされて劣化し、2回目でぽっきりいってしまうこともあります。
キャンプ場でテントが壊れたときの悲しみたるや……。
何度かキャンプにいくつもりがあるなら、しっかりしたキャンプ用のテントを買っておくことをおすすめします。
コールマンやスノーピークといったブランドなら問題ありません。
安物買いをして壊れてしまうと、せっかくのキャンプも台無しですので、
テントのメンテや扱いに慣れるまでホームセンターのテントの購入はやめておいたほうがいいと思います。
耐水性(耐水圧)
耐水圧とは、雨が降ったときの水の染みこみにくさです。
耐水圧1500〜2000mm程度のものを選ぶとよいと思います。
耐水圧が低いと、雨の圧力に負けて水がテント内部に染みこんできます。
※雨漏りするということではありません。テントの内側が全体的にぐっしょり濡れる、というイメージです。
※正確に言うと、
耐水圧1mm = テントの生地1平方cmの上に水を1mm積み上げた時に水が染みこんでくる性能
テントの耐水圧はだいたい1000mm〜10000mmくらいまで幅広くあります。
傘だとよくて500mm程度ですが、テントは一晩中雨に耐える必要がありますので、かなり耐水圧は高めになっています。
そしてこの耐水圧、どれくらいあればいいのか、というと私としては1500mmあれば十分だと思っています。
また、一般的なアウトドア用テントはほぼ1500mmは越えています。
このため、普通のキャンプ用テントを買うのであればあまり気にしなくても大丈夫です。
実際、私はこの10年キャンプをする中でかなり強い雨にも遭遇しましたが、1200mmのものでも染みこんできませんでした。
安全を取って1500mmもあれば、まず問題ないと思います。
なお、耐水圧が高すぎると、生地が厚くなり空気を通さないので夏場は暑くなります。
結露の原因にもなりますので注意してください。
耐水圧が高いものは保温性が高いので冬のキャンプなどにはいいのですが、はじめは耐水圧1500〜2000mm程度のものを選ぶとよいと思います。
耐風性
明確な基準はありませんが、あまりテント高が高くないものを選ぶのをおすすめします。
特に海や、高原の開けたキャンプ場に行く場合は重要です。
思った以上に、キャンプ場の風は強いので、あまりテント高が高いものを選ぶと揺れてびびります。
ポイントC 価格
ちょっとでも安いものがよい!のは当然の考えかと思います。
ただ、安すぎるものを選ぶと、ここまでに上げてきた耐久性・耐水性があまりよくなくて結局後悔することになります。
一方、高ければよいかというと、そういうわけでもありません。
高いものはデザインのためだったり、また実は冬キャンプ用のテントでやたら耐水圧が高く、生地の厚いものだったりします。
なれてくれば自分の好きなように買えばいいですが、最初は4人用で3〜6万円くらいのものを買うことが安全だと思います。
まとめ
はじめてテントを買う方向けに、選び方のポイントを紹介しました。
まとめると、このようになります。
- 設営の楽さ→構造が簡単なものがおすすめ
- 快適さ(広さ・汚れにくさ・通気性)→4人で270cm×270cm以上。入り口が2重になっているもの。メッシュがついているもの
- 耐久性・耐水性・耐風性→耐水圧1500mm以上のもの・テント高はあまり高くないものがおすすめ
- 価格→3〜6万円くらいのもの
【まとめ】結局はじめてキャンプ用テントを買う場合、どんなものを買えばよいのか
では、これらを踏まえて、どのようなテントを買えばいいのか、というと、
私はドーム型の次の3つのテントをおすすめします。
有名ブランドの1つ、スノーピークの定番テントです。
■ポイント
- テント高が低く抑えられ、特に耐風性◎
- 海でも山でもどこでも使える万能テント
- ドーム型ながら、内部にキャノピーあり
■悪い点
実用性特化すぎて見た目がすこし地味。
■関連記事:スノーピークアメニティドームの特徴とメリット・デメリット
キャンプ場で最もよく見るテント。コールマンというブランドの傑作テントです。
ポイント
・おそらく最も売れているテント。
・信頼性はピカ1。
・小さいながらキャノピーもあるのでそこで汚れも落とせます。
悪い点
有名すぎてキャンプ場でかぶることあり。
■関連記事:コールマンテント タフワイドドームの特徴とメリット・デメリット
タープ(軒先)とセットになったテントです。雨対策重視のかたにおすすめです。
■ポイント
・4面から出入り可能。
・4面ともメッシュあるので通気性◎
・タープを別途購入しないでOK
■悪い点
・設営に若干手間がかかる(30分ほど)。
・少し重い(16kg強)。
特におすすめなのは、スノーピーク アメニティドーム。
いくつか持っているテントの中で現在私が一番気に入って使っているテントです 笑
使っていて思いますが、とにかく実用性に特化しているテントです。耐水圧も1800mmあり、十分。そして実は中にメッシュがあるため、通気性も○。荷物も雨に濡れないように収納できるスペースがあります。
また、キャンプになれてきて、より快適な空間を作りたい!というときに、他のパーツと組み合わせることでより大きな、自宅のような空間を作れることも大きなポイントです。
メッシュシェルターとアメニティドームをトンネルで連結させた姿。
地味な見た目はマイナスかもしれませんが、のちのちの拡張性が大きくわくわくするテントです。
いきなりいろいろ買うと負担が大きいので、まずはテントだけ買ってみて、
気に入ったら拡張していく、というやり方が良いと思います。
スノーピークアメニティドームの詳細記事:キャンプ初心者におすすめのテント『スノーピークアメニティドーム』を解説
さて、今回は、テントの種類・選び方に始まり、最後におすすめテントをちょっと紹介しました。実用性重視のテントの選び方ですが、ここで紹介した内容が参考になりましたら幸いです。
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